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日本の大学を卒業後、アメリカへ大学院留学。アスレティックトレーナーとして、現在はテキサス州ヒューストンにて高校ATCとして勤務中。資格を取ってもまだ日々勉強です。4年ぶりの都会暮らしを楽しんでます☆


by kanaeinoue
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Tomのことば

今日は評価を教えているACIが出張(?って言うのか・・・要するに遠征)
だったので、ヘッドであるトムが授業を教えました。
今日は手首と手のスペシャルテストのはずだった
のだけど、いきなりトムが違うことをやり始めた。

「フットボールの試合中にブライアンが肩が痛いと言っている。
多少の刺すような痛みが腕にあって、肩を動かすと痛い。
コーチたちは出れるのか、出れないのか?とせかせている。どうする?」

普通だったら、病歴から順に聞いて行ってある程度ケガを絞り込んで行くんだけど、
そんな時間もないときにどうするのか?
実際、試合中は時間をかけている暇などないし、選手が有力だったら、
コーチは意地でも使いたいって思うだろう。

最低限ルールアウトするべきことはなにか?
どれくらいの痛みのレベルなら戻してもいいか?
骨折していても、プレーすることだってあるし(その場ではNGだけど)、
多少の痛みでも選手の痛みのスケールで止めることだってある。
そのスポーツのレベル(プロ、大学、高校・・・)や選手次第なところもある。
どうやって、コーチに話をするか?
その時点では痛みがあっても時間が経つにつれて平気かもしれない。

この前フットボールで足首を捻挫した選手が、ただの捻挫だと思っていたら
実は腓骨骨折の疑いがあって病院にレントゲンを撮りに行ったのだけど、
すべてネガティブ・・・結局見つかったのは、ATF, CF, Deloid complete tear
でも、実際に腫れが出ていたのは、腓骨の上/外果の近位だったそう。。。
もー英語と日本語がごっちゃだけど、とにかくよく分からないケガもある。

トムが言いたかったのは、なんでもかんでも教科書通りに物事は進まないってこと。
学生のうちは、どうしても頭でっかちになりがちで、教科書にこう書いてあった
っていう理由で、自分がいちばん最初に感じた直感を大切にしない時が多いって。
ケガにある程度精通して来たら、メカニズムをみて、ちょっと話を聞いて、
その時点である程度調べなければいけないものが分かってくるはずなんだろうな。

私は・・・うーん、まだまだ。言葉が変わっただけで、今までできていた部分も
今じゃちょっと苦労してたりできなくなってたりする。本当、これは大きいなぁ。
「いつも最悪の状況を考えてルールアウトしていく」ということを大学で
学んでいただけでも、大きなあり得ないような間違いは起こさないでいれてる。
もっと精度や知識をあげて行かないとな・・・と思った。

現場で補えない知識は、やっぱり教科書になってしまうけど、
基本は現場ですな。そう思った。
最近ケガが起こらないことは喜ばしいのだけど、なんかないかな〜。笑

フットボールにつかないと、トムとしゃべる機会はがくっと減るな〜。
めっさ忙しそうだし。。。次のローテーションに期待しましょう。
噂によるとSpring football or (Women's) upper body sportsだそうです。
ま、ちょっと今学生が多すぎるのにローテーション先が足りないから、
専属じゃないって言う状況も多いんだけどね・・・それじゃーちょっと。
できればどっかのチームに着かせてもらいたいな、と思います。はい。
by kanaeinoue | 2006-11-11 15:45